1. 高度な医療の提供(最新の診断、治療機器を備えて)

リニアック(放射線治療)

がんの三大治療法として手術治療、抗がん剤治療、放射線治療がありますが、その中の放射線治療はベッドに寝ている間に苦痛を感じることなく治療を終えることができます。

これまでの島内には放射線治療を行う装置(リニアック)を備えた病院がなかったため、放射線治療を希望する患者さんは島外へ移動する必要があり、経済的、身体的な負担及び時間の制約を強いられてきました。リニアックを導入し、島内での治療を可能としています。

ガンマカメラ(RI検査)

放射線(ガンマ線)を出す少量の薬(RI)を注射して、ガンマカメラと呼ばれる特殊なカメラで写真を撮ります。
その写真から骨や内臓の様子や働きを調べます。
患者さんは専用のベッドで30分程度横になっていただくだけの苦痛の少ない検査です。

放射線治療と同様に過去には島外の病院へ検査に行っていただいておりましたが、当院ではこのRI検査が可能となり、島外への移動が不要となりました。

2. 救急医療の充実

ヘリポート

当院では屋上にヘリポートを設置して、緊急時や災害時に対応しています。
緊急を要する患者さんは、病院から病院へ直接ドアツードアで搬送することで、搬送にかかるロスタイムを可能な限り解消し救命率の向上を目指しています。

新潟県のドクターヘリ運航は、平成24年度新潟大学医歯学総合病院を基地病院として開始され、平成29年度から2基目長岡赤十字病院も基地病院となり、当院のヘリポートは有効活用されています。それにより、島内における救急治療の初期治療や搬送時間の短縮がなされています。

救急ワークステーション

当院の救急外来には救急ワークステーションが併設されています。

当院と佐渡消防の連携のもとに、救急ワークステーションには救急隊員と救急車が派遣され、救急隊員の病院実習をより効率的に行います。また、当院から救急車が出動することで、将来的には重症事案では医師が同乗し現場において早期治療を行うドクターカー的運用も可能となります。

大規模災害時の医師と救急隊員の連携強化にもつながり、佐渡島内における救急医療レベルの向上をめざす拠点となります。

3. 情報の共有化と医療サービスの向上

電子カルテ

電子カルテは患者の皆様の医療関連情報を一元的に管理します。紙カルテでは避けられない情報の移動が不要となり、受診受付から検査、処方、会計まで一連の診療関連業務の連携を時間差なく行うことができます。実際の診察、検査、薬の調剤など人手による作業の時間は変わりませんが、受付から会計まで病院に滞在する総時間が短縮されています。

また、十分な情報の参照や患者確認方法の改善などから医療の安全性も大きく向上しています。再来受付機による受診受付、自動精算機による会計など、患者の皆様自身が行う手続きも簡便かつ短時間で可能となりました。初めての方、ご高齢の方などに向けて、従業員による窓口対応も継続しています。

当院は、佐渡における医療・介護情報を共有し、多施設・多職種連携を進める「さどひまわりネット」に参加しています。他の医療機関や介護施設との連絡を担う地域連携室の設置もあいまって、佐渡全体での医療・介護提供体制へ積極的に貢献しています。

療養環境向上

病院については、4人部屋でありながらどのベットからも外が見え開放感のある個室的多床室と呼ばれる病室を26部屋設置しています。

また落ち着いた環境を重要視される患者さんには、個室差額は必要となりますが特別室(バス・トイレ付)・個室(シャワー・トイレ付)を用意してプライバシーに配慮した一人部屋を利用出来ます。

一般4床室にも洗面台、トイレを用意して利便性、療養環境の向上に努め安心して治療に専念いただけるようにしました。なお、産婦人科病棟では希望者には母子同室とし安心してお産いただけるよう配慮しています。