佐渡島内は超少子高齢社会であり、高齢者の診療において本人意思が確認できない、本人以外の患者側意志決定者(以下、意志決定者)も不明・不在で治療意思を確認できないケースが以前より発生しておりました。

そこで当院では、法務上の確認を経て、以下のとおり意志決定者が確認できない患者における治療方針の対応基準を定めました。

■緊急時の治療方針決定の対応基準

  • ・意志決定者の存在を確認し、確認できない場合は本人意思を踏まえて決定する。
  • ・電話等遠隔的手段でしか意志決定者に説明できない場合は、理由を含めて説明し、診療録に状況・説明内容を記録する。
  • ・本人意思・意志決定者の存在のいずれも確認できない場合は、治療行為の効果とリスクを複数医師で評価し、決定する。
  • ・状況に関わらず、決定プロセスを診療録に明記する。
  • ・後日意志決定者の存在が確認できた場合は、該当する者に治療方針決定プロセスを説明する。

■治療方針決定時の注意事項

  • ・家族等がいても意志決定ができない場合は意志決定者不在とする。
  • ・成年後見人、民生委員は意志決定者になることができない。