2020年6月15日

研修医ブログ(成原先生)

こんにちは。研修医2年目の成原です。
今年はコロナで実習や病院見学が十分にできなくなってしまったので、どこの病院で研修をすればよいのかわからずに迷われている方も多いかと思います。
私のころはコロナはなかったため色々な病院に見学にいくことができましたが、それでもどこで初期研修をするかは随分と迷いました。研修病院はたくさんありますし、どの病院も似たりよったりに感じてしまったためです。
思い返してみると大学6年生の4月の時点では佐渡総合病院で研修をしようとは全く考えていませんでした。6年生のときになんとなく佐渡総合病院に1ヶ月間病院実習にきて、良い研修ができそうな環境だと思い、第一希望で入りました。入ってから1年経ちますが研修先として佐渡総合病院を選んでよかったと思っています。もし実習で来ていなかったら面接にも行かなかったと思いますし、人生はわからないものだなと思います。参考にしてもらうために何が良かったのかをひとつずつ書いていこうかと思います。

1.救急外来で研修医に求められる役割が大きく、幅広い疾患が見れる
3年目以降医者をしていくと当直などをしないといけないことがあるので、初期研修で必ずできるようになっておきたいものの一つには救急があると思います。佐渡島内には5.4万人程度が住んでいますが、大きな病院は数えるほどしかなく、救急車の8-9割は佐渡総合病院に来ます。そのため重症から軽症まで、内科から外科やマイナー科まで、あらゆる疾患の人が運ばれてきます。来られた人はすべて最初に研修医が見ます。まだ診断が全くついていない人の問診をし、身体所見をとり、血液検査を出し、エコーをし、CTをとって読影して、アセスメントをしてどうするかを決めるといったことを研修医が一人で行います。求められるものは非常に多いためやりがいを感じられると思います。やりがいがある分責任が大きくて怖いように思いますが、一人当直はなくて必ず上級医と一緒に救急番をするので、困ったら何でも相談できるので安心です。規模が大きくて当直医の人数が多い病院の救急だと研修医の裁量が少なくなってしまいますし、逆に研修医の裁量が大きすぎるような病院もリスクが高いので、そういった意味でちょうどいい救急外来の研修ができるのではないかと思っています。

2.給料が良い
給料は非常に恵まれていると思います。また住宅費や本代も補助が出ます。

3.ある程度大きな規模の病院機能
離島だから診療科の数も少なくて設備も不十分なのかなと思っていましたが、そんなことはありませんでした。診療科が一通りそろっていて、設備もCT、MRI、心カテ、内視鏡、透析室などと一通りの設備は整っているため初期研修をするには十分の環境でした。大学病院みたいに大きすぎないため、スタッフ全員の顔がだいたいわかり風通しが良いのも良い点だと思います。みなさん優しくて仕事がしやすい環境です。カルテは電子カルテです。また、現在の研修医の数は1年目が5人、2年目が6人(5人+大学からのたすきがけが1人)とほどよい人数です。

4.忙しすぎず、勉強時間が確保できる
実際に研修しはじめて思ったことは、実際に手を動かしてアウトプットすることはとても重要なのですが、それと同じくらい勉強をしてインプットをすることも重要だということです。しかしながら忙しい病院だと雑務に忙殺されてなかなか勉強する時間がとれないことも多いようです。佐渡総合病院はアウトプットも十分に取れますが、忙しすぎることはないため、勉強時間も十分に取ることができ、ちょうどよいバランスでインプットもアウトプットもとれおすすめです。

5.地域実習先として様々な病院からたくさんの研修医が来る
外部(聖路加国際病院、慈恵医大柏病院、東京大学病院、相模原協同病院など)から地域医療研修先として本当にたくさんの研修医がきて、いろいろな人と出会えるので刺激をもらえて面白いです。

佐渡総合病院は、離島ということもあって研修のイメージがしにくいかもしれませんが、思っているよりも良い研修をうけることができるのでおすすめです。来てみないとわからないことが多いと思うので、一度見学に来てみて雰囲気を感じてくれると嬉しいです。

日本海に沈む夕日@相川